TL;DR
先日、LPIC Lv.2を受験し、見事合格することができました。

今回は、LPICレベル2を受験するにあたって、
- どのように対策をしたか
- どのくらいの勉強時間を要したか
について書いていきたいと思います。
これからLPIC受験してみようという人にとって、少しでも参考になれば幸いです。
私の前提
- 4年制国立大学の文系卒
- 社会人4年目
- Webエンジニア
- これまでに基本情報技術者、応用情報技術者、Java SE8 Silver, Oracle Master Bronzeには合格済み
- 社会人になるまでLinuxに触れたことは皆無
- 業務ではLinuxをそこそこ使っていて、2年ほど実際にコマンドたたいたり、キャパシティやプロセスを確認したり、DNS, テスト用のメールサーバーを立てたり、Webサーバーを本番用に設定したりという経験はあり
- サービスの起動については知っていた
- カーネル、モジュール、ブートローダー、初期RAMディスクとかの詳しいことについては、「なにそれおいしいの?」状態。せいぜいGRUBっていうものがあるんだな~modprobeとかでモジュール入れたりするんだな~ということを知っている程度
- RAIDやLVMという存在を知ってはいるものの、実際にLinuxで構築したことはない
- ソースの状態でパッケージをとってきて、tar, configure, make, make installとかをしたことはあるが、patchはあてたことはない
- ifconfigでIPの設定を見たりしたことはあるものの、arp, ip, route, iwconfigとかを使って実際に設定をしたことはない
というところから勉強をスタートしました。
勉強時間
- 201: 49時間
- 202: 73時間
毎日の勉強時間は記録しているので、この勉強時間はかなり正確な時間です。
試験を受けた順番
私は、202→201の順番で受験しました。
理由は上述の前提を見ていただけるとわかるかと思うのですが、普段から業務でサーバーにインストールしたソフトの設定を行うということは頻繁に行っていたので、202試験の内容のほうがピンとくる内容が多かったからです。
また、201試験のほうはどちらかというと本当にインフラ寄りの内容で、普段クラウドでインフラを作っている身としては、
ファイルシステムとかRAIDとか使う機会も全くと言っていいほどなく、初めて参考書を読んでいったときには、内容の半分くらいしか、参考書を読んでいてピンときません。
あと問題の内容自体も201試験のほうは、コマンドやオプションを聞かれたりといった、暗記していれば回答できる問題がほとんどなので、あとまわしにすることにしました。
勉強方法と参考書
勉強は201→202を一気に進めるのではなく、201か202のどちらかをまず受験し、合格したらもう片方という形で進めます。
まずは全体像を把握する

いわゆる小豆本。
まずはこの本を読んでいきまず。
このとき、まず1周目は各章の最後についている問題については解かずに、とにかくインプットすることに集中します。
この小豆本の問題については、試験前の最後の仕上げとして使います。
1,2回参考書を読んで、試験に出る内容を確認できたら、次は問題へ取り掛かっていきます。
概要が把握できたら問題集の各章ごとの問題を解きまくる

他の方の試験対策を見ていると、ping-tを使ったという方が多いのですが、個人的に問題はこの本1冊で十分だと思います。
「より理解を深めたい」「安心感を得たい」という方にはping-tでの対策もおすすめだと思います。
小豆本を1,2回読んでだいたいの内容が頭に入れば、この問題集へ取り掛かります。
出題分野ごとに章立てされた問題たちと、最後に模擬試験があります。
まずは章ごとの問題をどんどん解いていきます。
最初はほとんど間違えると思いますが、それでもいいので、とにかく201もしくは202の試験のどちらかの問題をすべて終わらせます。
1章から順に問題を進めていき、間違えたところの解説をよく読みます。
間違えた問題は丁寧に復習する
この問題集は解説がすごく丁寧で、解説だけでもインプットとしては十分だと思います。
そして、問題で間違えたところの内容というのが、自分の理解が浅い・もしくは暗記が足りていない部分になってくるので、
小豆本にもどって、再度熟読します。
私の場合はkeepとworkflowyというアプリを使っていました。
まず、間違えた問題の番号や、暗記が不十分、もしくは苦手だと感じたことなどを都度keepに記載していきます。
↓実際のkeepのメモ

次に、小豆本や問題の解説を読みながら、暗記が必要だと感じたものについては、workflowyに整理しながら書いていきます。
私はworkflowyを使っていましたが、別に整理できればなんでもいいです。
今はもうworkflowyは使ってなくて、Notionに移行してしまいました。
↓実際のworkflowyのメモ

workflowyに書いていく理由はいくつかあって、
- 個人的に書いたことは読んだだけのことよりも頭に残る
- 体系的に書いていくと頭の中身の整理ができる
- 本(私は電子書籍を使っていますが)にある情報をすぐに引っ張ってくるのには時間がかかるので、電子データとしてメモしておく。そうすることで、検索もできるし、苦手だけを集めたメモを用意することができる
- 時間や場所を問わずに、手の空いた時にいつでもどこでも復習をすることができる
という感じです。
間違える問題がなくなるまで、問題集をやりこむ
workflowyに書いたことや小豆本を参考にしながら、間違えた問題を確認できたら、また次の問題へ挑んでいき、同じことを繰り返します。
これをまずは、201もしくは202試験の最後の章まで繰り返します。
最後まで終わったら同じことをまた繰り返します。
ただし2回目以降は、各章の問題に取り組む前に、keepに記載したことを復習してから、問題へ挑みます。
そして、間違えたところは一度目と同様に確認していきます。
ただし、同じ問題を間違えた場合には、workflowyのメモを見ながら復習します。
そうして、間違える問題がなくなれば、各章ごとの問題は終了です。
各章ごとの問題で間違えることがなくなれば、模擬試験へ
問題集の最後には模擬試験がついているので、模擬試験に挑みます。
この模擬試験についても各章ごとの問題と同様に、間違えたところを小豆本で確認したり、解説を確認しながらworkflowyにまとめていきます。
模擬試験の問題も間違えなくなったら、次のステップへ進みます。
問題集が完璧になったら、ダメ押しで小豆本の問題を解いていく
小豆本の各章末の問題を解いていきます。
こちらも問題集の問題と同じように取り組んでいきます。
小豆本の問題も完璧になったら、小豆本の模擬試験を解いていく
小豆本の模擬試験を、本当の模試として使っていきます。
小豆本の模擬試験に取り組んだ結果、正答率が65%を超えた場合は、受験に進みましょう。
超えなかった場合は、再び問題集へ戻り、同じことを繰り返します。
再度この工程に戻ってきたときに、正答率が65%を超えた場合は、受験に進みましょう。
まとめ
超難易度が高い試験ということはありません。
小豆本の内容や問題集の解説の内容をしっかり押さえることができれば、だれでも合格できる内容だと思います。
ただ、この2冊の本をしっかり読みこんで、自分の中に取り込むことができないと確実に落ちると思います。
舐めプせず、しっかり対策を!
この調子でLPIC303も夏には合格したいです。