レビュー 角川スニーカー文庫

"望むのは今までと同じ関係?それとも?" 『転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染だった件 2』 感想 レビュー

こんにちは、Kanon です。

今回は昨日に引き続き、雲雀湯先生の『転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染だった件』の感想・レビュー記事です。

この記事を書いているつい4時間ほど前に1巻を読了し、感想記事を書いた後、さっそく2巻を読み始め、瞬く間に読破してしまいました。

1巻の感想やあらすじについておさらいしたい方は↓をご覧ください。

どんな人におすすめ?

  • ボクっ娘属性が好きな人には圧倒的におすすめ
  • 幼馴染との再会系のストーリーが好きな人
  • 外見は清楚、中身はガサツなギャップが好きな人

以上のいずれかに当てはまる人には、間違いなく刺さる作品です!

あらすじ

前巻の最後では、少しずつではあるものの、学校での優等生ぶりを解き、隼人の前で見せるような素の姿を見せ始めた春希。

そんな甲斐もあってか、以前よりも親しみやすくなったと一層周囲の視線を集めていた。

隼人はサッカー部のイケメン・海堂一輝と過ごす機会が増え、春希は園芸部の三岳みなもと過ごす機会が増える。

そんなお互いの様子を見かけるたび、お互いに"友だち"でも"幼馴染"でも物足りなく、もっと相手近づきたい。

ただ、依存ではなく、お互いに支えられるような存在になりたいという思いを募らせていく…

2人の思いが交錯する第2巻!

という感じです。

所見

今巻も春希のおっさんぽい魅力が満載

個人的に一番hshsしたシーンは、春希がお出かけするにあたっておめかしをしてくるのですが、

「外面だけじゃない、他にも違うところがあるんだ」

と言って、隼人に下着を見せるシーン。

黒い下着を見せられた隼人は顔を真っ赤にします。

まあ、現実では100%ないイベントです(笑)

けど実際このくらいオッサンみたいなことをしてくれる中身の女の子がいたら、逆に異性として見れないというか、外見がいいだけに残念美女感が半端ないですよね(笑)

これをラノベのお約束と割り切ってみている分に関しては…

雲雀湯先生 GJ (`・ω・´)b

ですね。

あと、女の子に耐性のない15,6歳の高校生男子が現実にこんなことされたら、間違いなく思考停止して動けなくなると思います。

一輝・みなもという新キャラの存在

1巻では基本的に隼人と春希の二人の会話や心理描写が中心でした。

なぜなら1巻の役割というのは、お互いの"空白の7年間"での気持ちの変化。

つまり過去と現在の違いについての、お互いの見解を表現するためのものだったわけです。

過去と現在の違いというのは、お互いの性別について明確に意識しているということです。

一方今巻では、「過去と現在の違いは分かった。じゃあ、それに対してどうしていきたいの?」を表現するための巻になっています。

それを表現するためには隼人と春希の二人だけでは足りなくて、きっかけを与えてくれる存在(キャラ・イベント)が必要になります。

そのキャラとして登場するのが、今巻から登場した一輝。そして前巻からのキャラ、みなもです。

この二人の役割は、"隼人・春希の同性の友達"ですね。

そして、同性の友達との付き合いをお互いが観測することが、よりお互いを異性だと認識させるという結果になるわけです。

例えばなのですが、「映画の感想」を男女で話すときには性差をあまり感じることはありませんが、女の子同士が「化粧」の話をしているのを見ると、普段いかに女の子として見ていなくても「あぁこいつも女の子なんだな」と感じると思うんです。

(自分自身は男なので、女の人から見た男っぽい会話が思いつきませんでした…)

この効果を雲雀湯先生は狙っているのではないかと思います。

隼人と春希 それぞれが抱える悩みが明らかに

隼人と春希は、それぞれが隼人・春希にも隠している悩みがあることが分かります。

それはストーリーの中では最終的にはお互い明らかにするのですが、そこに至るまでは隠している状態です。

この隠している悩みについては、1巻でも登場しますね。

この"悩み"というのが、過去と現在の違いの一つなわけです。

過去においては二人には悩みはなく、ただ一緒にいるだけで満足な状態だったわけですが、現在においてはそれぞれが抱える悩みがあり、ただ一緒にいるだけでは十分ではなく、お互いの悩みに一緒に立ち向かうことができる存在でありたいと願いようになります。

まだ恋という感情を自覚することはありませんが、お互いに依存するのではなく、支え合える存在になりたいと願い始めており、恋に至る一歩を踏み出したよね、ということを伝えたかったのだと思います。

感想

今巻では1巻でもなんとなく察せていた春希の秘密についても明らかになり、次巻以降どんな展開になっていくのかな?

というのが楽しみな終わり方になっています。

あとがきによると、3巻では隼人の故郷である月野瀬の沙紀ちゃんの絡みが増えてくるみたいです。

雲雀湯先生は、キャラクターをうまく動かして、隼人と春希の心情に変化を与えるのがとても上手なので、沙紀ちゃんが絡むことで二人の意識がどう変わるのか、とても楽しみです。

以上、『転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染だった件 2』の感想・レビューでした。

3巻の感想記事はこちらから!

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