こんにちは、Kanon です。今回は…
第34回ファンタジア大賞《銀賞》作品! 山賀塩太郎先生の『完璧な佐古さんは僕みたいになりたい』です!
この作品を知ったのは、Youtubeの販促PVでした。
男女ともにcv.花守ゆみりさん!けど二役やってもギャラは一人分らしいですね。
花守さんSUGEEEEEE となるとともに、めっちゃ読んでみたいなとなりました。声優さんの力はパねえっす…
それでは詳しく見ていきましょう。
あらすじ
佐古町香は完璧だ。
トップの学力に、誰もが振り向く可愛い顔。
部活でも期待されていて家庭的だから、全校男子憧れの的。「あなたが……好き」
えっ、そんな佐古さんが、僕に告白!?でも、モブ男子の僕が、彼女の隣にいるべきじゃない!
なのに――
「この髪、不細工だよね?」
「私のふともも、ずっと見てたもんね」
綺麗な長い髪を切ったり、スカートを短くしたり、
"完璧な佐古さん"らしからぬ姿で僕に迫ってきて――「私が完璧じゃなくなれば――振り向いてくれるよね」
でもそれは『平凡な僕と釣り合う恋人』を目指すアプローチで!?
完璧なのに残念可愛い佐古さんとのラブコメ、開幕!
『完璧な佐古さんは僕みたいになりたい』 山賀塩太郎 富士見ファンタジア文庫 2022年1月20日 発行 より引用
こんな人におすすめ!
- ドジっ子ヒロインが好きな人
- ラブコメが好きな人
- 両片思いが好きな人
以上のどれか一つに当てはまる人にはとてもおススメです!
ネタバレなし感想
ネタバレなし感想はこんな感じでした。
佐古さんが完璧というイメージを崩そうとする姿と、津吉くんが完璧に近づこうとする姿について、この記事では詳しく触れたいと思います!
以降はネタバレを含む感想になるので、嫌な方はブラウザバックをお願いいたします。
ネタバレあり感想
そもそも佐古さんが「完璧」なイメージを崩そうとするのは、「完璧な佐古さんには僕は釣り合わない」と津吉くんが佐古さんを振ったからです。
そこで佐古さんは「完璧」なイメージを崩そうと、いろいろと残念な行動に出ます。
ここではそんな佐古さんの空回りっぷりと、可愛さについてネタバレ感想を書いていきます!
失恋のショックで髪を切る。前髪を不細工に切ったつもりが…
津吉くんに振られたあと、佐古さんは泣きながら髪を切ります。
その時、完璧なイメージを崩すため、佐古さん個人的にはコンプレックスに感じていたハの字眉を見せるように前髪を切ります。
が、津吉くん含め、周りの男子は佐古さんのコンプレックスのハの字眉をかわいいと思っており、不細工にしたつもりが逆にウケてしまいます。
このシーンがラノベっぽいなと思っていまして、文章だけでなく、絵も合わさることによって佐古さんの可愛さが表現されていて、普通の小説では表現できない佐古さんの可愛さが表現できているなと思いました。
優等生なイメージを崩すためにスカートを短くするものの…
スカートの下にはスパッツも何も穿いていなかったため、パンツ丸見え!
パンツの色を女友達に指摘されて、赤面します。
自分では見えてないように振舞っていたものの、実は丸見えというドジっぷり。可愛い。
甘いものが好き、という女子っぽいイメージとは逆に…
お酒のおつまみのような塩辛いものが好き
と津吉くんに嘘を吐きます。
しかしこの嘘が仇となり、佐古さんは誕生日に「かにみそ」をプレゼントされてしまいます。
ただ「かにみそ」をプレゼントされても、自分が津吉くんに伝えていた「塩辛いものが好き」ということを津吉くんがきちんと覚えてくれていて、嘘の好みとは言え、好みに合わせてプレゼントを贈ってくれたことに佐古さんは喜びます。
可愛い。
津吉くんは津吉くんで完璧を目指そうとするものの…
勉強もできる佐古さんに負けないよう、睡眠時間を削って勉強したり。
夏祭りに2人で出かけたときには友達から聞いた余裕のある態度で佐古さんをリードしたりします。
が、津吉くんは「自分が完璧を目指す努力」「佐古さんが完璧じゃなくなる努力」をしている状態で出かけた夏祭りが、お互いにとって素で過ごしている時間ではなく、純粋に楽しいものではなかったということに気づきます。
そこから津吉くんはお互いにありのままの自分たちで一緒にいればいいんだということに気づき、今度は津吉くんから告白します。
このありのままの等身大でいられるためには、「自分は自分のままでいいんだ」という自信を持つことが大事ですよね。
私自身、最近までそれを見失っていたのですが、この作品を読んで改めてそう思うことが出来ました。
また、そう思うために必要なことが少しの自信で、津吉くんは佐古さんにテストの点数で勝つために勉強を頑張ることで自信を得て、佐古さんは津吉くんの後押しでそれを手にします。
こうして二人はお互いの弱点を克服するのではなく、お互いに支えあうことで二人の距離を縮めることができたのでした。
総評
2人の心理的な身長差を縮めるために、お互いが努力するものの、結局距離は0を通り越してお互いすれ違ってしまうというのは現実にもあることではないでしょうか。
そんなとき、この作品を思い出して、「お互いにありのままでいいんだ」と見つめなおすきっかけになるのではと思いました。
以上、『完璧な佐古さんは僕みたいになりたい』 感想 ネタバレ レビューでした。