
こんにちは、Kanon です。今回は…

平坂読先生の『〆切前には百合が捗る』の感想記事です。

詳しく見ていきましょう!
あらすじ
「〆切直前に遊ぶゲームって、なんでこんなに楽しいのかしら……」
『〆切前には百合が捗る』平坂読 GA文庫 2020年12月9日 発行 より引用
家出少女の白川愛結は、従姉妹の白川京の紹介で、人気作家、海老ヒカリの世話係&監視役のバイトをすることになる。
原稿をサボってゲームをしたり釣りや旅行に出かけるヒカリに翻弄されながらも、そんな日常に幸せを感じる愛結。
一方ヒカリも、突然始まった愛結との同居生活の中で、これまで感じたことのない気持ちが芽生えるのだった。
社会から排斥された少女と、容姿才能家柄すべてに恵まれながらも自堕落に生きる小説家、二人の関係の行き着く先は……?
“普通”に生きにくいすべての人に贈る、珠玉の日常系ガールズラブコメディ、誕生。
こんな人におすすめ!
おすすめポイント
- もちろん百合好きな人
- 日常系ストーリーが好きな人
- コメディの中にちょっぴりシリアスが入る展開が好きな人
- 登場人物が少なめで、基本的にふたりの視点で展開する物語が好きな人
ネタバレなし感想

twitterに投稿していたネタバレあり感想はこんな感じでした
以降はネタバレを含む感想になるので、嫌な方はブラウザバックをお願いいたします。
ネタバレあり感想
序盤の引き込まれポイント
本作、平坂先生が描かれているとのことがあって、「百合が捗る」というのもそこまで重い展開ではなく、女の子同士できゃいきゃいするくらいのものかと思っていましたが…
いきなり本気でレズビアンであることをカミングアウトするところからスタートしましたね。
友だちを信じてカミングアウトしたにも関わらず、実際のところは拒絶され、挙句両親にまで伝わってしまい、両親にも嫌悪されるという展開。
そうして地元から逃げ出し、平坂先生の別作・「妹さえいればいい」の登場キャラクターで編集者でもある、従姉の白川京のもとを訪れます。
そこから今作のヒロイン?であるヒカリと(物理的に)繋がるわけです。
この序盤の展開がリアルで、妙に引き込まれました。
愛結になった気持ちで読んでいたのですが、友達に拒絶されたときの衝撃は自分も泣きそうになるくらいでした。
そこから愛結は、ヒカリに一目惚れし、住み込みのバイトとしてヒカリと一つ屋根の下で暮らすことになります。
本来であれば喜ぶべき展開なところですが、同級生の女の子に拒絶されたことがトラウマとなってしまっている愛結。
自分の素性と本心を隠しながら、思い人との生活が始まります。
日常描写自体は平坂先生節が満載!
DIYしたり、釣りをしたり、おいしいものを食べたり…といった日常が繰り広げられており、どれもリアルな体験をしているような感覚が味わえます。
平坂先生のすごいところって、こういうDIYとか釣りとかの描写を見せられて、自分もやってみたくなるところですよね…
あとは料理。
めちゃくちゃおいしそうに描写されてるおかげで、自分も作ってみたい・食べてみたい!と思わされます。
そしてなによりおもしろいのが、編集者VS作家の追いかけっこが毎度のこと笑えますw
「業界で有能と言われている編集者はある種のバーサーカー」
的な一文があるのですが、これが事実なのか誇張なのかすごく気になります(笑)
とにかく平坂先生の作品のなかでは、編集者が「銭形警部かよ!」ってくらい地の果てまで編集者を追いかけてきますねw
総評
今巻のラストで、愛結は自分の気持ちをヒカリに打ち明けます。
どうなるのかな…?
とドキドキしながら見守っていましたが、無事に結ばれてくれて本当に良かったです!!
晴れて恋人関係になったふたりがこの先どんな風に変化していくのか、引き続き見守っていきたいと思います。
以上、『〆切前には百合が捗る』 感想 レビュー ネタバレ でした!