
こんにちは、Kanonです。今回は…

さがら総先生、渡航先生(Speakeasy)共著の『クズと金貨のクオリディア』の感想記事です。
あらすじ
プロジェクト・クオリディア始動――!!
底辺高校生・久佐丘晴磨(くさおかはるま)と、天使のような後輩・千種夜羽(ちぐさゆう)。同じ階層にいられるはずのなかった二人は、とある偶然をきっかけに接近してしまう。
異常気象、異常現象、異常行動……少しずつ歯車が狂いだしていく二人の日常と奇妙な都市伝説。
曰く「ランダム十字路」――
真夜中、突き当たった丁字路で誤った道を選ぶと、二度と帰ってこられない。
行方不明の女子をなりゆきで一緒に追うなか、晴磨と夜羽の思惑は大きくすれ違い……!?
レーベルを越えて広がる新世代プロジェクト第一弾!
これはふたつの視点から紡がれる、終わりゆく世界とめくるめく青春の物語――。
『クズと金貨のクオリディア』さがら総・渡航(Speakeasy) ダッシュエックス文庫 2015年1月23日 発行 より引用
こんな人におすすめ!
おすすめポイント
- ちょっとしたファンタジー要素が入ったラブコメが好きな人
- ちょっぴり頭がおかしめなヒロインが好きな人
- 俺ガイルの八幡のような、卑屈系主人公が好きな人

このどれかに当てはまる人にはすごくおススメです!
ネタバレあり感想
主人公・ヒロイン共に清々しいクズっぷりw
あらすじにも書かれているように本作では「ランダム十字路」に迷い込んだ行方不明の女子を追いかけながら物語が展開していきます。
ここでいきなりネタバレになってしまうのですが、この行方不明の女子を追いかけている理由は、借金の取り立てのためです。
ヒロイン・千種夜羽は"わたし金融"なる金貸しを生業としている、闇金ヨハネスさんなのです。
そんな夜羽の価値観は「自分とそれ以外」です。
自分を特別な存在だと自覚していて、それ以外の人間は自分を引き立てるために存在している。
自分より一ミクロンでも優れた存在が許せないという思考回路しています。
しかも行動もなかなかにぶっとんでいて、"わたし金融"の存在を公にしようとした女子生徒にコーヒーをかけたり、民家に石を投げこもうとしたり、ナチュラルに主人公の財布からお金を使ったりと、シンプルにクズ(笑)
けれど見た目だけはすごく美人。そんなヒロインです。
一方主人公の晴磨の価値観は「人は見た目が十割」です。
夜羽のことをクズだと思いながらも、見た目がいい。だから夜羽が困っていたら助けるし、好きになった。
…という普通の価値観からは外れちゃってる人ですね。
けど、そんなクズっぷりをふたりとも微塵も隠さずにいるからこそ、もはや個性として成り立っちゃってるんですよね。
そんな個性を持った主人公とヒロインのやりとりを楽しむ作品だと思います。
どちらかというと、派手な展開や物語構成を楽しむものではなく、キャラ同時のやりとりを楽しむタイプの作品ですね。
総評
先にアニメ『クオリディア・コード』を見てしまったせいで、夜羽の声がアニメ声優だった中原麻衣さんで再生されるんですよね(ご褒美)
『クオリディア・コード』の前日譚的な立ち位置で描かれているこの作品ですが、単品でも楽しめると思います。
以上、『クズと金貨のクオリディア』 感想 レビュー ネタバレでした。