こっそり公開 シリーズ第1巻 レビュー 電撃文庫

"これは出会いではなく別れの物語である" 『さよならピアノソナタ』 感想 レビュー ネタバレ

みなさんこんばんは。ラーメン食太郎です。今回は…

『さよならピアノソナタ』についての感想記事です。

実はこの作品、食太郎が高校生のときからずっと読んでみたいなと思っていた作品で、今に至るまでずっと積まれていた作品でした。

この作品を知ったきっかけは、同じく杉井光先生の『神様のメモ帳』を先に読んでいたからです。

『神様のメモ帳』は全巻読んでいて、食太郎の人生で読んだラノベの中でもベスト10に入ってくる名作です。

そんなわけで、『さよならピアノソナタ』もものすごく期待して読んでいたのですが…

『神様のメモ帳』と同じか、それ以上の名作だと思いました。

文庫であればとてもお手頃な価格で購入できるので、これは絶対に読んでおくべき作品です。

というわけで詳しく見ていきましょう。

あらすじ

「六月になったら、わたしは消えるから」

転校生にして天才ピアニストの蛯沢真冬は転校初日にこう言い放った。

真冬は人を寄せ付けず、ピアノを弾くこともせず、空き教室にこもってクラシックをひたすらギターで弾く毎日。

そんな真冬に憤慨する男子が一人。

真昼が占拠した空き教室は、その憤慨する男子・ナオが大音量でCDを聞くために真冬より先に使っていたのだった。

そんな真冬から空き教室を取り返すために、ナオはベースで真冬を"ぶっとばす"ことを宣言し、勝負を仕掛けます。

「 六月になったら、わたしは消えるから 」

この言葉の本当の意味が分かったとき、2人は真に出会い、そして別れが始まる…

という感じです。

どんな人におすすめ?

  • ラブやコメディ抜きの、純粋なボーイ・ミーツ・ガールものが好きな人
  • 思春期の少年・少女の心の機微を感じたい人
  • 音楽が好きな人
  • ジュブナイル小説が好きな人
  • さわやかな読後感を求めている人

以上のどれか一つにでも当てはまる人にはとてもおススメです。

ちなみに、小説だけでなくコミカライズもあります。コミカライズ版の作画担当は、『かぐや様は告らせたい』の作者、赤坂アカ先生です。小説読む時間がない人は、コミカライズ版だけでも読んでみてはいかがでしょうか?

ネタバレなし感想

以下、twitterに投稿していたネタバレなし感想です。

出会いの物語ではなく、"別れ"と"再会"の物語とか言ってますね。

では、ネタバレありで詳しく見ていきましょう。

以降はネタバレを含む感想になるので、嫌な方はブラウザバックをお願いいたします。

ネタバレあり感想

この物語は、"別れ"と"再会"の物語だと思っています。

まずは、この物語の中での"真冬"の経験した3つの"別れ"について触れたいと思います。

  • 実の母親との別れ
  • ナオのベースとの別れ
  • ナオとの別れ

詳しく見ていきます。

実の母親との別れ

真冬は実の母親からもらったテープレコーダーを大切にしています。

それは、物語の一番最初にナオと出会った際に、古いテープレコーダーを使い続け、壊れてもナオに直してもらっていることからも、大切にしていることが分かります。

そして真冬がテープレコーダーを大切にしているのは、音楽を始めたときの、"母親との連弾"を楽しみにしていた時の記憶があるからです。

しかし、真冬の両親は離婚し、真冬の母親は別の男性と再婚します。

その後、真冬は母親に会いに行くのですが、再婚相手の男性から「帰ってくれ」とお願いされ、母親に会うことは叶わず、帰路につきます。

それからというもの、真冬の右半身は突然動かなくなる病に見舞われてしまい、ピアノが弾けない状態になり、ピアノも失ってしまいます。

これが一つ目の別れです。

ナオのベースとの別れ

例のナオとの勝負の際に、真冬は"母親との連弾"の記憶が蘇り、ピアノが弾けなくなってから、初めて音楽が楽しいと感じます。

しかし、ナオとの勝負の最中に例の病が発症し、その際に真冬はナオのベースを壊してしまいます。

紆余曲折あってナオはベースを捨ててしまうのですが、その後真冬とナオは2人で、手放してしまったベースを探し回ります。

最終的には2人が初めて出会った"世界の果ての百貨店"でベースを見つけ出します。

そのベースは、「ナオが真冬のギターに合わせて音を作った世界でただ一つ、真冬とナオをつなぎ合わせるもの」であり、ベースの中には「民族音楽研究会(作品内の学校の都合上、軽音部のことをこう呼んでいる)への真冬とナオの分の入部届」が入っていたのでした。

2人がこれを取り戻したことは、真冬とナオを繋ぎとめる絆を取り戻せたということです。

二つ目の別れでは、見事に再会を果たすことができました。

ナオとの別れ

ナオと真冬は絆を取り戻したものの、真冬は自身の病の治療のためにアメリカへ渡ってしまいます。

これが三つ目の別れ…なのですが、物語の最後は、真冬が日本に戻ってきたところを、空港に迎えに行こうとするところで、物語は終わります。

つまり、ナオと真冬が再会を果たさんとする直前で、この巻は終了するのでした。

総評

以上の3つの別れと再会を通して、ナオや真冬が成長していく姿が描かれます。

真冬は当初人を全く寄せ付けなかったです。

しかし、ナオだけは真冬に構い続けます。

別段、真冬が占拠した部屋が使えなくとも、音楽を聴くことはできるのにです。

この理由について、作中に登場する神楽坂先輩は「それは恋と革命のためだ」と言い、幼馴染の千晶は「蛯沢さんのことが気になるんでしょ?」と言い、ナオは「ぼくには、わからない」と言います。

この事実が、2巻以降でこの物語を"別れ"と"再会"の物語から、恋の物語へと変えていくのでしょうか?

とても楽しみです。

以上、『さよならピアノソナタ』の感想 レビュー ネタバレでした。

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