
こんにちは、Kanon (@samurai_se)です。
早いもので今月も毎月恒例の推しラノベの記事がやってきました。
ブログをはじめて3ヶ月ほど経ちましたが、自分の中ではすっかり毎日の生活の一部に「ブログを書く」という行為がなじみ始めてきていて、月末が近づいてくると、「今月の推しラノベどうしよう」と考えるようになってきました。
そんな感じで、今月も推しラノベを紹介したいと思います。
例のごとく、今月刊行の新刊からの選抜ということではありませんので、あらかじめご了承ください。
今月のベストヒット3傑
ベストヒット
- 千歳くんはラムネ瓶のなか
- わたしを愛してもらえれば、傑作なんてすぐなんですけど!?
- 知らない映画のサントラを聴く

以下、詳細です!
『千歳くんはラムネ瓶のなか』
あらすじ
主人公は、超絶リア充。
『五組の千歳朔はヤリチン糞野郎』
学校裏サイトで叩かれながらも、藤志高校のトップカーストに君臨するリア充・千歳朔。
彼のまわりには、外見も中身も優れた友人たちがいつも集まっている。圧倒的姫オーラの正妻ポジション・柊夕湖。
努力型の後天的リア充・内田優空。
バスケ部エースの元気娘・青海陽……。仲間たちと楽しく新クラスをスタートさせたのも束の間、朔はとある引きこもり生徒の更生を頼まれる。
『千歳くんはラムネ瓶のなか』裕夢 ガガガ文庫 2019年6月23日 発行 より引用)
これは、彼のリア充ハーレム物語か、それとも――?
魅力
タイトルにまずひきつけられて、どういう意味なんだろう?と考えますよね。
「ラムネ瓶のなか」と言われて、ビー玉を連想するのは容易だと思います。
そう、ラムネ瓶のなかのビー玉は綺麗で輝いて、だれしも一度は取り出そうとするけれど、基本的にラムネ瓶を割らないと取り出すことはできないですよね?
そんなラムネ瓶のなかのビー玉のように、周囲を引き付けるような魅力を持っているのが千歳くんで、だれにも触れられることなく、綺麗なビー玉の状態であり続けたいともがく一人の少年の物語です。
あらすじを読んだだけだと、リア充がウェイウェイする作品なのかなと思いますが、実際の内容はとても文学的で、思春期の少年少女の葛藤が婉曲的に表現されています。
それでいてライトノベルらしい文体を残しているので、ラノベ初心者だけでなく、読書初心者にもおすすめできるような作品です。

詳しくは過去の投稿をご参考に。
わたしを愛してもらえれば、 傑作なんてすぐなんですけど!?
あらすじ
早逝した大作家が遺したのは、五冊の著作と丘の上の一軒家。
売れない高校生作家・進太朗は父の残してくれたその家でりやなさんと出会った。
「きみをわたしにくれたなら、きみがいちばん欲しいものをそそいであげる」
そうして唇を奪われた瞬間、素晴らしい小説のアイデアを閃くが――進太朗は執筆を拒否!
「書ーいーてーよー! 絶対おもしろいんだからぁーっ!」と涙目で訴えるりやなさん。
彼女は自分が読みたい物語のために才能を授ける妖精だというのだが――
かくして、高校生作家が美しい妖精に誘惑されまくる奇妙な同棲生活が始まった!
『わたしを愛してもらえれば、傑作なんてすぐなんですけど!?』 殻半ひよこ ファミ通文庫 2021年8月30日 発行 より引用)
魅力
いい意味で、イラストと内容にギャップがあります。
表紙の感じだと、よくあるハーレムモノの無駄にエロばかりを乱発するクソ作品かと思われそうなのですが、そんな印象とは裏腹に殻半先生という人は、技巧派作家さんだという印象を受けました。
(もちろんハムさんの絵もエロスがあふれ出ていてとても素晴らしいです)
物語の構成や展開。
「こういうことがあったから、ここでこの人はこう考える」
という物語の展開のさせかたが読んでいてもよく伝わってきて、とても読みやすい作品でした。
また物語のメインは、ラノベ作家がひとつの作品を書き上げるまでのストーリーとなっており、職業モノの側面が強いですが、ヒロインが実際に存在する妖精をモチーフという異色の組み合わせが新鮮でした。

詳しくは過去の投稿を参考に。
知らない映画のサントラを聴く
あらすじ
錦戸枇杷。23歳。無職。夜な夜な便所サンダルをひっかけて“泥棒”を捜す日々。
奪われたのは、親友からの贈り物。
あまりにも綺麗で、完璧で、姫君のような親友、清瀬朝野。
泥棒を追ううち、枇杷は朝野の元カレに出会い、気づけばコスプレ趣味のそいつと同棲していた……!朝野を中心に揺れる、私とお前。
これは恋か、あるいは贖罪か。無職女×コスプレ男子の圧倒的恋愛小説。
『知らない映画のサントラを聴く』竹宮ゆゆこ 新潮社 2014年9月1日 発行 より引用)
魅力
『とらドラ!』『ゴールデンタイム』など数々の人気作を世に送り出してきたラノベ界のラブコメの女王、竹宮ゆゆこ先生の作品。
ということで、すでに読む前から面白いことはほぼ決まっているようなものなのですが、ここでは具体的な魅力について触れたいと思います。
この作品の面白い所は、恋愛感情を直接的な表現で描写されていないところです。
朝野というすでにこの世からいなくなってしまった人の残像を通して、ヒロインの枇杷、相手役の昴は感情をぶつけあっているので、直接的に気持ちを通わせることは最後までありません。
しかし物語のラストは、「おそらくふたりは幸せになったんだろうな」と終わらせるような締めくくり方で、とても気持ちのいい幕引きです。
それでいて随所に"ゆゆこ節"とも呼ぶべき、竹宮先生独特な表現も垣間見えて、旧来の竹宮先生ファンから、竹宮先生を知らずにこの作品から読み始めた読者の方まで、幅広い層の読者に受け入れられるような作品だなと思いました。

詳しくは過去の投稿を参考に。
総評

今月は新しく読んだシリーズや作品が少なくて、すこし焦りました…
今月は『青春ブタ野郎シリーズ』『さくら荘のペットな彼女シリーズ』などの鴨志田一先生作品や、『千歳くんはラムネ瓶のなか』など、シリーズ物を一気読みする月になったので、個人的に未読シリーズや未読作に触れる時間が少なかったです。
鴨志田一先生はもう殿堂入り作家さんで、推し記事の対象にしてしまうとどうやってもランクインしてしまうので、対象外としています。
そのせいで3選の母数が2作品しかなというようなことになりかけました…
来月はもう少しブログのことも考えつつ、衝動ではなく計画的に読書に励みたいと思います。
以上、『【2022年4月】毎月の推しラノベ!!』でした。